うつ病やうつ状態になると、興味を失うという症状が出ます。やる気の低下、今まで楽しめていたことも億劫に感じる。そもそも、何もしたくなくなるという状態になります。私自身、動きたくない、何の楽しみも持てない、興味がない、そんな状態になっていました。
うつの治療の第一選択は、病院に受診し適切なお薬を出してもらうことが必要だと思っています。しかし、私のように、どの薬を飲んでも悪化したような副作用が出るとか、軽い安定剤くらいしか飲めないといった方もいらっしゃるかと思います。
そのような方に向けて、薬以外の治療へつながる方法を紹介します。今日はヨロコビについてご紹介します。これを見ることで、無理せず焦ることなく少しずつ変化する方法を知ることが出来ます。そんな事か…と思う方も多いと思いますが、これがすごく重要です。では早速見ていきましょう。
何もしたくない…
うつ状態になると、本当に何もしたくなくなります。たまにならいいのですが、それが何日と続くと、早めの対処が必要です。何もしたくない…と思った時実際に「何をしたくないのか」を自分に聞いてみてください。
うつの病状が悪化している時は、本当に「何も」かもしれません。
動けないほど悪化している時は、頭を使う事すら嫌かもしれませんのでそんな時は、何も考えず頭を空っぽにすることを心がけましょう。空っぽにするには、深呼吸に注意を向けたり、瞑想などにより頭を空っぽにする時間を作っていきます。眠れるならひたすら眠るのもありです。
そして、「何もしたくない」の「何も」の正体を探せる状態になったら、聞いてみてください。「私は何をしたくないのか…」と。
人により違うかもしれませんが、例えば
- 仕事
- 家事
- 育児
- 人に会う事
- 笑う事
- 話すこと
など、大きなことから小さなことまで、意識に登ってくるのではないでしょうか?
うつ状態で「何もしたくない」と思う時は、頭の中で気付かぬうちに、とてもたくさんのネガティブな思考をしています。頭の中がいっぱいだから「もうこれ以上」何もしたくない可能性があります。ひとまず、「何も」の中身を見つけて、なるべくそこから離れましょう。
仕事を休んでも良いし
掃除は一か月くらいやらなくても、ごみさえ捨てていればいい
洗濯は誰かに任せる
食べ物はお惣菜
子供の事は、保育園や学校、それに家族に頼り切る
そうすることで何を狙うかというと「頭の中で忙しくしている思考を止める」事です。あれもやらねば、これをやらねば…を止めることです。
ポイントとしては罪悪感を持たない事です。罪悪感、感じるでしょう?鬱になりやすい人は、自己否定と罪悪感を得意とします。もちろん私もそうでした。
罪悪感とか自己否定しているうちは、頭の中が空っぽになりません。開き直って堂々と休んでください。
私の人生、私の人生、助け合うことが人生。元気になったら恩返し!くらいの気持ちで堂々と休みましょう。罪悪感が襲ってきたら、受け入れて認めて「人は助け合うもの」という事を思い出してください。
頭を空っぽにする練習
頭を空っぽにするには、ちょっと訓練が必要です。人間は考える生き物です。ですので、空っぽというのは無理かもしれません。しかし訓練次第で、少しの間なら空っぽにできるようになります。
やはり、有名なのは瞑想でしょう。瞑想のやり方については、本や他のサイトなどで検索してみてください。呼吸に集中するやり方や、体の状態に集中するやり方など沢山出てくるでしょう。
やってみると分かりますが、最初は雑念が浮かびうまくいきません。毎日少しずつやっていくことで、無に入る時間が早くなります。
他には「今感じたこと、考えたことを口に出す」方法も効果があります。例えば「あの事…どうしよう」と思考が始まったら「あの事をどうしようかと考えた」とか「思考した」などと、口にします。ラベリングという方法です。口に出したら、さらりと流し、今している行為に集中します。これも最初は難しいかもしれませんが、瞑想よりは飽きずに出来るのではないかと思います。
そうすると少しずつ頭は休まってきます。冷静に自分を客観視できるようになり、無駄な思考に囚われずらくなるでしょう。
快を入れていく
頭が少しずつ休まり、隙間が空いてきたらやって欲しいのは快を入れるという事です。快というのは、心地よいと感じるものですね。
気持ちいい
嬉しい
楽しい
ヨロコビ
などです。
小さいことで構いません。太陽の光が気持ちいいなら、それを感じましょう。お風呂が気持ち良いなら、それを感じましょう。マッサージでもエステでも、美容室でシャンプーだけでも、川のせせらぎでも何でもいいのです。
自分が「心地いいな…」と感じることで大丈夫です。
本当に小さな快で良いんです。自分の心地よさを探してください。最初はお布団の気持ち良さでも構いませんし自分の「感じる」に焦点を当ててみてください。心がふわりと軽くなる事を感じるでしょう。
その状態に、出来る限り長く浸る事をお勧めします。自分が不快でいっぱいの状態だったところから、快の状態を伸ばしていくんです。
時間は掛かりますが、そうしていることで「生きていることも悪くないな…」というような感覚を持つでしょう。そこまで行きつくと、少しずつ「興味」が復活し始めます。興味が復活し始めたら、無理のない程度に楽しいことを始めましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。手順として
- 何をしたくないのかはっきりさせる
- やりたくない事を休むか止める
- 頭を空っぽにするための方法をとる
- 隙間が出てきたら、そこに快を感じて、ヨロコビを入れていく
です。
大切なポイントは自己否定や罪悪感は、受け入れて認めて、そして癒していく。無理に快を求めない。感じた快を大切に、なるべくそこに浸るというところです。
うつがひどいと時間は掛かります。年単位で治すそうというくらいの気持ちでいましょう。そんなに辛い時間が続くのは辛いけど、そのくらいの気持ちでいた方が、治りが早いんです。無理せず我慢しなければ、一歩一歩改善の道を歩くことになるでしょう。
自己否定と罪悪感だけは、止めましょう。自己否定と罪悪感を持ったことすら、否定や罪悪感を持たず受け入れ認めて癒していきましょう!
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