周囲の環境になじめない、そんな私って駄目なのかしら…。みんなの輪にも入れない。私は人とは違うのかもしれない…。そんな風に悩んだことは有りませんか?
私は小学校からすでに馴染めず、いや馴染むように頑張っていたので輪には入っていましたが、とても人の目が気になる時間を長く過ごしました。イジメられたり仲間外れにされるのが怖かったのかもしれませんね。
今日はMさんのお話をお聞きしました。自己肯定感の低い頃、どうやって自己肯定感を身に付け育む事が出来たのか。了承を得ていますので早速書いていきます!
女子特有の同調圧力に向かず…
Mさん:『私は60代後半。子育て終わり、現在は自己肯定感いっぱいに生きておりますが、20代のはじめまでは自己肯定感の希薄な女子でした。性格にも原因はあったかもしれません。
小学校から高校までエスカレーターの女子校に通ったのですが、女子に特有の「同調圧力」に従うことができず、自分の気持ちに正直に「でも」「違う」と口にしてしまうのです。小学4年頃には周りから無視されるようになり、昼休みや遠足も仲間外れに…。
徐々に不登校になってしまいました。そんな私に対し、それまで優しかった父は豹変。暴力こそなかったものの、「お前は弱すぎる。もっと強くなりなさい」などと、日々叱咤が繰り返され、出張先からも「今日は学校へ行ったか」とチェックが入るようになり、母も困った表情のまま。
私は家庭でも萎縮した日々を送るようになりました。』
Mさんも私も、「学校に行くのが当たり前」という時代に生きていますね。今でこそ馴染めない事が「個性」と言えますが、昔は馴染まない方がおかしいという時代でした。引きずってでも連れて行かれていました(笑)
自分らしく表現できる場所
Mさん:『小学校は休みがちでも、ここだけはと週2回通い続けたのが、1駅離れた絵画教室です。3年から卒業まで通いました。私が絵を描くのが大好きな上、唯一通信簿が「5」だったのが美術の授業で、父が見つけてくれた場所でした(私に自信をつけるようにと考えてくれたのか、父は優しいところもありました)。
講師は20代後半の芸大出の男性で、描くごとに私の絵を褒めてくれると、心の中に花が咲いたような気持ちになりました。自分の存在を認めてもらえたためでしょう、ここでは他の場所のように息を殺さず、普通に呼吸ができるように感じられました。
中学校入学を間近に控えた春休みに、講師と6年生の有志数人で出かけた駒沢公園のスケッチを、今でも思い出します。私は駒沢公園の樹木を書いたのですが、講師の「木たちが語り合っているようですね。楽しげで美しい絵です」。温かい誉め言葉を忘れることができません。
小学生のための絵画教室でしたから、最後の教室が終わった日の夜、自室のベッドでひと晩泣き明かした事も、はっきり記憶に残っています。今思い返すと、学校でも家庭でも得ることのできなかった自己肯定感は、この教室に行くことによって育まれたのだと確信できます。』
唯一自分らしく居られた場所が、Mさんに「受け入れてもらえる経験」や「自分を自由に表現しても良い」という安心感を与えてくれたんですね!
学校が全てではない
Mさん:『中学校に進んで以降は、学校へ行ったふりをしておこづかいで行ける名画座に映画を観に行ったり、学校の近くにある砧(きぬた)公園の広々とした芝生の庭でぼーっとしたり、図書館で読みたい本を読み漁ったり…。そんな時間を過ごしていると、「学校での狭苦しい人間関係なんてどうでもいいや」と思えるようになりました。
さすがに、担任から私が学校へ来ていないという連絡が家に入った日の晩は、父にはこっぴどく叱られましたが。学校へは毎日行けなくても、だんだん「私はこれでいいのだ」と、居直りともいうべき気持ちが芽生えてきて、級友たちの“シカト”もそれほど気にならなくなりました。
が、そんな私に近づいてきた級友が何人かいました。彼女たちは、長い付き合いの親友になっています。』
自分の「快」に忠実に過ごしたんですね。お父さんからは怒られても、「私はコレで良いのだ」という自己肯定感を育むことに成功した。素晴らしい事です。
考え方の癖を直す
無事に自己肯定感を育む事が出来た秘訣を、是非教えてもらいたいです!
Mさん:『自己肯定感は、自分を許容し、認めてくれる人の存在によって、最も芽生えやすいものではあります。けれども、他人をあてにして受け身のまま待っているだけではキリがありません。
自己肯定の反対語は、自己否定です。否定というほど極端ではなくても、「私は自己肯定感が希薄かも…」と自覚されているなら、自己を否定する方向にどうしても持っていきがちになる自分自身の思考のくせを直していくことが大切ではないでしょうか。
まずは、自己否定へと沈みがちになる自分の気持ちを敢えて否定せず、ありのままの自分を受け入れてみてください。積極的な方法としては、気が付いた自分の長所や短所をピックアップし、メモパッドなどに棚卸しをしてじっくりと見つめてみることも効果的です。
そのうち、長所と短所が、実はどちらも背中合わせなことに気がつくはず。仕事でも家事でも何でもかまいません。自分自身に素直に、小さなことでも、興味・関心のあるものからコツコツ進めていく…そんな中に、自己肯定感を得る秘訣が隠れているのです。』
楽しいお話をありがとうございました!
まとめ
みんなと同じことをしないオカシイと言われがちな「団体生活」。だけど、個性は絶対にあるはず。皆が同じではないのだから、はみ出るのは当たり前。
アドバイスの通り、まずは自己否定を止める事。そして自分に素直に、興味のある事や楽しそうな事に積極的に「体験してみる」ということも、自己肯定感に出会えるきっかけになるかもしれませんね!
自分の心に素直に耳を傾け、行動してあげましょう!
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