この記事を書いた人 認知行動療法士「春の陽」
大人になってからも親に対してストレスに限界を感じている人が多い
- うちの親は本当にうるさくてストレスが溜まる
- 特に嫌なところはないのに、何となくしんどい…
- 親が嫌いで仕方ない!本当大嫌い!
反抗期は誰にでもあるので、親に対してイライラすることは多くの人が思い当たるかもかもしれません。
しかし、子供もときだけの話ではなく、大人になってからも親に対してストレスを感じる人が多いようです。
私自身も小学校後半からつい最近まで、何十年も親にイライラしてきました。
一過性のものであれば「ただの思春期だった」で済むかもしれません。
ですが、そのことで「何だか生きづらい」と感じるのであれば、ストレスが爆発する前に原因と対処法を知っておくことで、早いうちに楽しい人生にシフトできるかもしれません。
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親にイライラしたりストレスの限界を感じる原因と対処法
心理学を学び、私なりに分かった原因は以下のものでした。
- 気付けば否定や批判ばかりされている
- 理想を押し付けられ、他人と比べられる
- 知らず知らずに罪悪感を植え付けてくる
- 干渉され過ぎているか、または放置され過ぎている
- 目に見える暴言や暴力を受けている
親に腹が立つという現象そのものは、自分の価値観を生きるため、自分の人生を生きるために、自立する第一歩ですのでおかしなことではありません。
しかし、ここを通過できず立ち止まってしまうことで、生きづらさを抱えてしまう可能性もあります。
愛娘に「うっせぇ!うっせぇ!うっせぇわー!」と歌われている私が(笑)、1つずつ説明していきます!
親に対してストレスを感じる原因➀否定や批判されることが多い
「全然宿題が出来てないじゃない!」
「部屋が散らかってるじゃない!」
「準備が遅い!」
こんなふうに否定されることは、”否定されている”と分かりやすいですね。
私は否定されたという実感はないけど、何となくモヤモヤします…
目に見えて「否定・批判」ではなくても、実は否定や批判されていると感じてしまうことがあります。
親の言葉掛け | 子供の受け取り方の例 | ||||||||
こんなにおやつ食べちゃったの? | おやつを食べ過ぎよ! | ||||||||
そんなんじゃお友達減るわよ! | あなたは好かれない子だ | ||||||||
また準備が間に合わなかったの? | 本当にトロイわね | ||||||||
70点ね…もう一歩だね! | その点数はまだまだ良くないね | ||||||||
学校に行かないと、社会に置いて行かれるんじゃない? | 学校に行けないなんてあなたはダメな子だ | ||||||||
○○したらお友達が出来るんじゃない? | お友達がいないのはあなたが人付き合いが苦手だからだ |
上記のように、直接的に否定や批判をしていなくても、口調や態度・表情によっては否定に聞こえてしまったり、受け取ってしまったりします。
親はそんなつもりじゃなくても、そのような言い方をされ続けることによって、潜在的に「否定されている」という感覚を持ってしまうことがあります。
私自身、「否定されている」と意識したことはありませんでしたが、上記のようなアドバイス的な発言を親が言ってくることで、なぜか気持ちが辛くなる時がありました。
自分自身が否定されているように受け取ってしまっていただけではなく、親のコミュニケーションにも問題があったからだと考えます。
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否定・批判されていると感じる時の対処法とは?
私達は、自分の中で相手の言葉に意味を付けてしまうことがあります。
親に限らず友人や上司でもそうですが「否定されている」「批判されている」と感じるときに大切なのは、「相手の言葉に勝手に意味を付けない」ということです。
例えばこうです。
君はよく食べる人だよねー!(笑)
私のこと大食いだってバカにしてるのかしら!?
上記の場合、言われた女性の方に「よく食べる=悪や恥」という意味が付いています。
だから否定されたような気持になります。
ですが、「よく食べるね」といった方にとってはそんな意味はなく、「食べるのを見ていると気持ちがいい」と思っているかもしれません。
このように、「言葉」に自分なりの「意味」を付け加えてしまうと、否定されているように聞こえたりすることがあります。
親に「否定・批判された」と感じた時の考え方
- 相手の意見であるということを意識して「あなたの意見はそうなのですね。」とフラットに聞き流す技を身に付ける
- 相手の言葉に意味を付け足さない
以上のことを意識してみてください。
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明らかに批判・否定されている時の対処法とは?
いくら親でも批判されたり否定されたりすると悲しいし腹が立ちますよね。
お年頃によって対処法は変わってくるかもしれません。
小さい時なら「否定ばかりされているように感じて悲しい」と伝えることが大切かなと考えます。(受け入れてもらえるかどうかは、親の器次第なのですが…)
逆切れして更に否定されることも考えられますので、そこは気を付ける必要はありますが、ある程度思春期になったら、もう親の価値観を卒業することが対処法となります。
- そんなんだからダメなのよ。
- 本当に何をやっても不器用ね。
- 弱い子では生きていけないよ。
- 学校を辞めたいなんて普通じゃないよ。
- 朝起きられないなんて気合いが足りないからよ。
上記のように、私自身も「否定されている」と感じたことも多くありました。
小学生・中学生・高校生など思春期の時期というのは、反発する心と親の価値観の狭間ですごく心が揺れる時期だなと思います。
こんな時、優しい子や愛されたい子ほど、親の価値観に従わなければいけないと感じて苦しくなってしまいます。
しかし、それでは自分自身の心が無視されてしまい、つらい状況になってしまいます。
思春期は、親への感謝をしつつ(出来なければ無理にしなくて大丈夫ですが)、親の価値観を卒業して自分自身の価値観で生きていくと決める時期だと思います。
反抗期というのは、自分自身の価値観を確立して自立していくためには必要な時期かもしれません。
反抗期を我慢してしまうと、大人になっても親へのイライラが続いたりします。
その場合は、今からでも親の価値観と自分の価値観を別けていくことをお勧めします。
親に遠慮せず、「あなたはそういう意見なのね?私は違うんだよ!」と、自分自身の価値観を作っていけたら良いのかなと思います。
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親に対してストレスを感じる原因➁理想の押し付けや他人と比べられる
- 「同じクラスのあいちゃんは毎日よく勉強してるよねー!」
- 「将来公務員になったら、お金に困ることはないから!」
など、人と比べられたり理想を押し付けられたり、口うるさく口出ししてくることありませんか?
親の期待に応えてあげたい子供ほど、この押し付けや比べられることが辛く感じてしまいます。
子供の幸せを願って余計なお世話をする親のパターンや、自分の叶えられなかった夢を子供に叶えてもらうために押し付けてしまうパターンなどがあります。
子供にしてみたら、放っておいて欲しい気持ちでいっぱいです。
以下に、私自身が周囲と比べられた経験や、理想を押し付けられた経験を書いてみます。
- 隣のあいちゃんは、ちゃんと朝早く起きて集団登校に間に合っているのに…
- 同級生のみさとちゃんは銀行に就職したらしいわよ!すごいねー…
- 近所のたける君は、よくお家のお手伝いをしているらしいよー!偉いね!
- 将来公務員になったら、お金に困ることはないからそれを目指しなさい!
- 高校だけは出ておかないと、将来困るわよ…
- ピアノを習っておけば、将来役に立つからやらない?
上記のように他者と比べられることは劣等感を感じますし、将来の為にと親の理想を押し付けられることも苦痛でしかありません。
それを真に受けて育った私は、「他の人より出来ない子」と落ち込んでいましたし、「親の期待に応えられなかった子」という情けない気持ちでいっぱいでした。
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人と比べられる時の対処法とは?
人と比べることほど無意味なことはありません。
理想を押し付けられることも無意味です。
人は一人ひとり出来ることも出来ないことも違いますし、やりたいこともやりたくないことも違います。
あなたの人生はあなたのものであるということを、しっかりと心に刻んでください。
まだ小さい場合は、なかなか親には逆らえないかも知れませんが、親の人形ではなく、立派な一人の人間です。
親も言われたら嫌なのに、子供に対しては言ってしまっている可能性があります。
「うちはうち、他所は他所」という言葉を思い出してください。
そして、あなた自身も自分と他者を比べたり、親を他の親と比べたりせず、自分自身がより良い人生を生きられるように歩きましょう!
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親に理想を押し付けられる時の対処法とは?
- 親が叶えられなかった理想を子供に託す
- 親が思う「子供とはこういうもの」という理想を押し付ける
そんな時の対処法は、罪悪感を持たず「あなたの意見はそうなのですね」と聞き流して、「私はこうしていきたいのだ」ということをハッキリと伝えることです。
そんなふうに伝えたって、親は分かってくれないし。。
分かってもらえないと更にストレスが溜まります…
ここで大切なのも、親が言っているのは親の価値観や意見であって、私の意見や価値観とは違うとはっきり区別することです。
親子とは言え、分かり合えない時もあるんです。
とても残念かもしれませんが、どんなに分かってもらいたいと思っても分かってくれない時があるということを受け入れることも大切です。
認めてもらえない…と悲しい気持ちになったとしても、認めてもらうために言いなりになる必要はないんです。
ある程度の距離を置くということも、親からの自立のためには必要な作業なのかもしれません。
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親に対してストレスを感じる原因➂知らず知らず罪悪感を植え付けられている
親との生活の中で、罪悪感を感じることはありませんか?
私はよく罪悪感を感じていました。私が罪悪感を感じていたのは以下のことです。
- 「あんたたちを育てるために仕事をしている」と疲弊した顔をしている
- 「あなたのためにせっかく買ってきたのに」と好きでもないおやつを出される
- 体調が悪そうなのに、機嫌が悪そうに洗濯などをしている
- 嫁いびりされているのに「子供たちを育てるためには我慢しなければ」と話す
- 「あなたたちのお昼ご飯を作らなければならない」という理由で、出掛けられず不自由をアピールされる
- やたらと疲れたアピールをしている
- 自分の欲しい物も買わず、学費などを払ってくれる
- こんなには働いてもお金が無いわ…と貧乏をアピールされる
- よく愚痴ばかり言っている
- 人の悪口ばかり言っている
一見、子供思いの優しい親ですし、子供のために頑張る素晴らしい親ですよね。
だけどその優しさは、子供にとって「私は重荷なのかもしれない」とか「私は迷惑な存在なのだ」という申し訳ない気持ちになるときがあるんです。
私の親は毒親じゃないのに、何だかすごく一緒に居るのがしんどいと思った時は、ここを一度見つめてみると良いかもしれません。
- 親のことは嫌いじゃないのに、何だか息苦しくて離れたい
- 一緒に居るとモヤモヤするけど、なぜか嫌いになれない
- よくよく考えたら恩着せがましい発言が多かった気がする
では、どうしたらこの苦しみから逃れられるのか…
次に私がとった行動を書いていきますね!
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親に対する罪悪感が重くて辛いときの対処法とは
恩を着せられると、何だか裏切っちゃいけないような気持になりますね。
でも私達は大人になって自分の価値観が生まれてくると、親の恩着せがましい発言に対して、どうしようもない罪悪感や腹立たしさ、自分を許せないような気持などが湧いてきます。
自分の価値観を生きることが、親を裏切ってしまうような気持になるからです。
自由になりたいのに自由になれなくて、八方塞がりな気持ちになります。
対処法としては、まずは自分自身と親との間にはっきりとした境界線を引くことです。
親も子供も依存関係になり、共依存の状態になっている可能性があります。
親がどんなに恩着せがましくても、それは「子供のためにしている」というよりも、自分自身のためにしているのだと思うことです。
共依存になると、離れたくてもお互いに離れられない辛い関係になってしまうことが多いので、ゆっくりと自立していく必要があります。
「あなたのために」と言われたら、「ありがとう、でも結構です」と伝えることです。
親は子供のために働いて学校に入れてくれたり、食べさせて育ててくれました。
そこは感謝する部分。
だけど、あなたにはあなたの意思があるので、感謝の気持ちは持ちつつ、親の顔色を見たりご機嫌を伺うことはやめましょう。
少しずつ精神的に距離を置くイメージで関わっていくと良いかと思います。
大人になったら、自分の機嫌は自分で取るのが鉄則です。
自分の機嫌を子供に取らせるのは、未熟な大人の証拠です。
私も時間は掛かりましたが、今ではほとんど顔色を見ることがありません。
不機嫌なら不機嫌なまま知らんぷりしています。
言いたいことは言わせておいて聞き流しています。
とても楽ちんです!
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親に対してストレスを感じる原因➃干渉され過ぎか、または放置され過ぎ
親の干渉に気づいたことはありますか?
親の干渉というのは、ある程度大きくなると「ウザイ!」と思って気付くことが多いのですが、子供の頃はなかなか気付くことは難しいかもしれません。
過干渉というのは次のようなことです。
- 子供の冒険的なことを「危険」と決めつけて、前もって禁止しておく
- 子供がお友達と上手くやっていけるよう、求められていないのにアドバイスをする
- 難しいことに挑戦する時、失敗しないように色々と口を出す
- 娘の彼氏のことを自分の価値観から「やめた方が良いのでは…」などと口を出す
- 面倒なことになる前に、いつも見張っていてアドバイスをしてくる
このように事あるごとに口を出してきて、我が子が傷付かないように先回りして干渉してしまうんです。束縛されていると感じますね。
これでは、親にストレスを感じるのも仕方ありません。
監視されているような気持になり、疲れてしまいます。
過干渉は、親にとっては「良かれと思って」という気持ちですので悪気は全くないと思いますが、子供にとっては自分の人生なのに自分で選ぶことができず、強いストレスを感じてしまいます。
「自分は何も出来ない子だ」と思い込み、劣等感でいっぱいになることもあります。
逆に放置され過ぎも、親がストレスになります
親が仕事中毒、アルコール依存症、携帯ばかり見ている…
そんなふうに子供のことを見ていないことは、子供にとってストレスですよね。
私の親は共働きと農業もやっていましたので、一緒に居るのは布団に入った時だけでした。
忙しすぎることで構ってもらえず、思春期の頃の通院は一人で行ってた記憶があります。
普通であれば親に愛情を貰える年頃に見向きもされない。
それなのに、一丁前に親みたいに命令口調で話されたり「勉強してるのか?」なんて言われたら、頭にきて当然です。
愛情を得られずに育つと、私達の心はネガティブな感情や怒りでいっぱいになってしまいます。
放置することと、自由にさせてあげることは違います。
放置は無責任な印象ですし、自由にさせてあげるということは放任主義、「信じて温かい心で見守る」といった感じを私は持っています。
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過干渉や放置されているストレスから解消される方法とは
過干渉のストレスから解消されるためには、はっきりNOということです。
まだ小さい子供であれば難しいかもしれませんが、中高生にもなればしっかりと自分の意思や価値観が出てきている頃だと思います。
- 「私は失敗しても良いからやってみたいのだ」
- 「失敗しても大丈夫だから自分の思った通りに生きてみたいのだ」
そのようなことを伝えることです。
過干渉の親も依存的な傾向があります。
我が子が傷付いて悲しむのを見たくない、つまり子供が転ぶ前に先手を打ちたいんですね。
だけどある程度大人になると、それってうざいんですよね(笑)
もしも伝えてもうるさい場合は、やはり感謝と共に聞き流して自分でチャレンジをしていくしかありません。
どうしてもうるさすぎてストレスが溜まってしまう場合は、心理的にも物理的にも距離をとることが必要になるかもしれません。
では、放置されている場合はどうしたらいいのでしょうか?
放置されていて、とても心細かったり悲しかったりする場合、安心安全の基地がない状態になるかもしれません。
小さな子供の時は、とても不安な気持ちになるでしょう。
まだ自分自身では沢山の事ができない場合は、身近な親せきや祖父母など、信頼できる大人に相談する事も必要でしょう。
ある程度思春期を超えたら、自分の信頼できる友人や大人などを見付けて、自分の人生を作っていくようにしましょう。
他人は変えられないので、自分が安心できる環境を自分の力で作っていく気持ちですね!
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親に対してストレスを感じる原因➄暴力や暴言を受けている
私には経験がありませんが、やはり暴力や暴言を受けいているというのは、かなりのストレスだと思います。
暴力は直ちに信頼できる身近な大人に相談した方が良いですね。
身近に相談する人がいない場合、専門の機関に相談する方法もあります。
まずは命を守ることが最優先です。
暴言についても、言葉の暴力ですので我慢したら辛くなってしまいます。
体は傷付かなくても、心は一生ものの傷を持ったりします。
- けなされる
- 馬鹿にされる
- 無視される
- 人格否定するようなことを言われる
- 嫌味を言われる
親であれ、一人の人間を傷つけて良いはずがありません。
まだ小さければ逃げ場がなくて相当辛いかも知れません。
もしもある程度大きくなっているのであれば、そんな親からはなるべく早く離れるか距離をとった方が良いんです。
子供を自分の奴隷のように勘違いしている大人は、正直全く尊敬に値しません。
早めに自立して、自分が自分らしく生きられる環境を作っていく必要があると思います。
とても理不尽であり、とても悔しい思いですが…やはり他人は変えられないんです。
自分の自由な人生を創るのだと決めて生きるしかありません。
その中で新しい出会いや幸せを見付けていきましょう!
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まとめ
親にイライラしてストレスを感じる原因を5つご紹介しました。
小さく無力なうちはなかなか対処できないこともありますが、ある程度大人になったら「自立」という方法で、親との決別が必要になります。
決別といっても永遠の別れとかではなく、親の価値観からの卒業です。
親がいつまでも自分の価値観を押し付けてくる場合は、親からの卒業が必要です。
思い当たる原因があった場合は、ぜひ対処して自由になってみてください!
大人になっても親のストレスを感じるという方もいらっしゃると思います。
もし、一人で解決できない時は的確なアドバイスをしてくれる人に相談するのが一番です。
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