私がこんなにつらいのは、全部あいつのせい!
あいつのせいでわたしの人生めちゃくちゃだ!
自分の思うようにいかない人生を誰かのせいにしてしまう時ってありますよね。
私が以前、何か良くない出来事が起こった時、声には出さなくても「あいつのせいだ!」と思うことが多々ありました。
でも「人のせいにする人生」というのは、実はつらいということを知っていましたか?
人のせいにしても現実の問題は何も変わらないだけではなく、自分自身が生きづらさを感じ、ストレスによりうつ病や適応障害等、精神的につらい思いを抱えてしまうこともあります。
もちろん、理不尽な出来事は「あいつのせい」と思ってしまうのは仕方ないと思います。
しかし、自分にも責任があることなのに「全部あいつが悪い!」と考えてしまうのは、自分自身の人生を生きているとは言えないかも知れません。
全部人のせいにする人の心理と、人のせいにするのをやめる方法を私なりに紹介していきます。
♦全部人のせいにするのとは反対に、「全部私のせい、全部私が悪い」と考えてしまう方の記事も書いております。参考になると思いますので読んでみて頂けたらと思います。
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全部人のせいにしたくなる心理とは?
私が心理学を学び考えた「人のせいにする人生」を送ってしまう原因は以下です。
- 幼い頃に親から過保護や過干渉に育てられた
- 自分の機嫌を取れない
- 私が正しいと思い込んでいる
- 同情を得て問題から目を逸らしたい
- 自分を受容できない
私自身とても人のせいにして生きてきました。
- 私が疲れ切っているのは、夫が家事を手伝ってくれないからだ
- 私が生きづらさを今も捨てきれないのは親のせいだ
- 私がイライラするのは、娘がいつまでも寝ないからだ
- 体の怠さや眠気が取れないせいで仕事が上手くいかないんだ
- 学校の始業が早いせいで早起きしなければいけない
- 私の婚期が遅くなったのは、婚約破棄したあいつのせいだ
- 私が失恋で苦しいのは、私の彼をたぶらかしたあの女のせいだ
今思い出しても恥ずかしいほど、自分の人生を人のせいにしていました。
時々その癖が顔を出す時はありますが、1つずつ向き合って解消しています。
かなり耳の痛い話になりますが、一つ一つご説明していきます!
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人のせいにしてしまう原因➀過保護・過干渉で育てられた
小さい頃、親に過保護や過干渉で育てられた子供というのは、自分自身で物事を決めることが出来ない人が多いです。
- 子供が怪我をする前に、怪我をしそうな行動を禁止する(命に関わるようなことはもちろん保護が必要だと思います)
- 子供が嫌な思いをしないように、子供の行動を指示する
- 子供の将来を考えて、子供の進む道を誘導してしまう
- 子供の言動一つ一つに親の価値観で指図をしてしまう
- 子供がうまくいかないことを、親がすぐに助けを出してしまう
上記のように、可愛くて仕方ない我が子を甘やかしすぎたり、我が子が傷付かないように先回りしてしまう親や、まるで自分の所有物のように子供の言動を指図したり、大切なことも決めてしまう親。
そんな環境の中で育った子供は、自分自身で物事を決めて責任を取ることが難しいと感じてしまいます。自分自身が何も出来ないから親が全部決めるのだと考えてしまい、心が成長しない原因になります。
自分の決めることに自信を持てずに優柔不断になりがちで、劣等感を持ちやすく、自己肯定感は育ちにくいのです。
しかし他人に決めてもらうことで、自分が責任を取る必要がなくなり楽だと無意識で思ってしまうこともあるかもしれません。
私がカウンセリングしたAさん(40代女性)は、生きづらさを抱えて抑うつ状態でした。
実は妻子のある人とお付き合いしているのですが…
子供さんが病気だとかで、子供さんの心配ばかりするんです。
私だってこんな関係で辛い思いをしているのに…
あの人のために犠牲になっているのに…
もう嫌になってきました。何でこんな目に合うのか…
Aさんは「私だって辛いのに…」ということをずっと思い悩んでいらっしゃいました。
お話を伺っている中でご家族のことを聞いてみると、子供の頃から母親から愛情と共に強い干渉を受けてきたようです。
入る学校も遠回しに決められたり、習い事も着る服もだいたいお母さんから決められていたそうです。
特に珍しいことではないようにも感じますが、こうしてお母さんに決められることで、「自分で自分の人生を選び決断する」という力が弱くなってしまいます。
ちょっと厳しい質問でしたが、私は以下のように質問させて頂きました。
そうなのですね…。
Aさんは妻子ある方と一緒にいることを選んでいるのですか?
するとAさんは驚いた様子でした。
確かに…そうですね。
私が彼を選んでいるのに文句ばかり言ってますね…
でも……
Aさんはご自身で決めていることに気が付いたようでしたが、向き合うことになるととても辛そうでした。
自分で決めて行動しているはずなのに、「相手が決めているんだ」「相手のせいだ」という言動が多くありました。
辛ければ別れるという選択もあるはずなのに、それも自分自身では決められないご様子でした。
反抗期を迎えて自分自身の価値観をもって成長できたならいいのですが、自分に自信を持てず自分自身の価値観を築けないまま大人になると、「人に決められた人生」と思って生きてしまいます。
以上のことから、無意識に「私が決めたことではない」「私は人が決めたことに従っている」という状態になりやすく、あたかも「全て人のせい」「自分は悪くない」というように考えてしまうことになります。
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人のせいにしてしまう原因➁自分の機嫌を取れない
自分の機嫌を他人に取らせてしまうという人も、「人のせい」と考えやすくなります。
私自身も、自分の機嫌が取れず、他者に機嫌を取ってもらおうとしていました。
- 私が傷付いたのは、彼の言動のせい
- 私が不機嫌なのは、子供の言動のせい
- 私が悲しいのは、夫の言動のせい
- 私が辛いのは、この環境のせい
- 私が不安なのは、あの人のせい
上記のように、自分自身の機嫌を取れずに感じる不快な感情を、全て他者や環境のせいにして機嫌を取らせようとしていたのです。
そして態度・表情や言動で、相手に「私の機嫌を取りなさい」というアピールをしてしまいます。
私自身も気に入らないことがあると扉を大きな音を立てて閉めたり、眉間にしわを寄せて不機嫌アピールをしたりして「察しなさいよ」という態度を取っていました。
これは幼い頃から人の感情の責任を取ってきた人に見られることがあります。
例えば、親が自分自身の不機嫌の責任を子供に取らせていたり、子供自身が自ら親の機嫌を取るように育ってきた場合、子供が大きくなった時に同じように他者に機嫌を取らせようとする可能性があります。
幼い頃に学習した生き方は大きくなっても持ち続けることが多いので、「人の機嫌を取らなければいけない」という考えが無意識にあると、自分自身が不快になった時は他者に機嫌を取らせようという言動になってしまうんです。
こうなると、人間関係に依存して生きづらさを感じてしまうこともあります。
♦育った環境により生きづらさを感じる考え方を身に付けてしまった生き方について、以下の記事が参考になると思いますので是非読んでみてください!
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人のせいにしてしまう原因➂「自分が正しい」と思い込んでいる
「自分が正しい」と思い込んでしまっている時、相手に非があると考えてしまうことになります。
「自分が正しい」と主張するのは、以下のような理由があると思います。
- どこかで自分が「負けた」と感じていても、負けたくない気持ちが強すぎる
- プライドが高い
- 自信があり過ぎる
自分に自信を持つことは大切です。
しかし、人間関係に勝ち負けはないのではないかと考えます。
高いプライドも生きづらさに繋がって来るのではないでしょうか?
勝ち負けで考えると喧嘩につながり深い溝ができることもあります。
大切な人であれば尚更、後悔する前に一旦立ち止まって自分に問いかけることが必要です。
「自分が正しい」ということを証明するために他者に非があるように決めつけてしまうのは、あまりに自分勝手な言動です。
- クレーマー
- モラハラ
- パワハラ
- モンスターペアレント
「自分が正しい」と固執することは、上記のような人たちが当てはまるのかもしれません。
他者には他者の考えや見え方、主張があります。
建設的な人間関係を作っていくためには、他者の見る世界を想像してみることや、他者を尊重することが必要だと考えます。
♦私自身が「自分が正しい!」という自己主張が強すぎて恋愛で大失敗した記事が以下です。参考になると思いますので、読んでみて頂けたらと思います。
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人のせいにしてしまう原因➃同情を得ることで問題に向きあわない
とても耳が痛いところだと思いますが、辛い出来事により悲劇のヒロインになってしまい、同情を得てしまうことで問題に向き合わないということを無意識でしてしまうこともあります。
私自身、耳が痛いことですが…
以下に私自身の悲劇のヒロインだった出来事を記載します。
- 私の彼氏が浮気相手を作り、私がフラれてしまったことを友人に慰めてもらって、友人と一緒に彼氏や浮気相手の悪口を言うことで、自分自身の問題と向き合わずに済んだ
- 学校に行きたくなくて体調不良となり、体調を心配して同情してもらうことで、学校という問題に向き合わなかった
- 更年期障害のような状態や自律神経の乱れという大義名分で、仕事に行かないことを同情してもらい、仕事をどうするべきか目を逸らすことができた
- 離婚したことに関して、元夫を責める仲間や家族に慰めてもらい同情をしてもらうことで、しばらくは目を逸らすことができた
上記のように、自分が「可哀想な立場」になり悲劇のヒロインのようになって、自分自身の向き合うべきメンタルの問題や現実的な問題から目を逸らせていたんです。
マイナス思考でネガティブな状態でいることで、向き合わなくても言い訳が出来るような状態になっていました。
悲劇のヒロインでいると、そこから前には進めません。
思い当たるな…と感じた時は、少しずつでいいので「自分の責任とは何か」ということについて考えてみると良いのかなと思います。
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人のせいにしてしまう原因➄自分を受け入れることができない
「自分を受け入れることができないこと」と「何でも人のせいにしてしまうこと」は、全く関係が無いように見えます。
「人のせいにしてしまう」ということは、自分自身に起きた出来事の責任の所在を相手にあることにしてしまうということです。
私自身が自分のことを受け入れることができずに人のせいにした事例が以下です。
- 子供を怒ってしまった罪悪感を感じることが辛くて、自分を正当化するために更に子供を怒ってしまった。
- 自分のキャパが狭くて家事が疎かになったという自己否定を受け止めきれず、「家族が手伝ってくれないからだ」と八つ当たりした。
- 仕事が思うように進まず自分にがっかりしたことから目を逸らしたくて、体調が悪いことにした。
- 本当はやる気がなくて仕事が進まないのに、子供の行事や習い事のせいにして、やる気のなさを無かったことにした。
自分自身で自分の言動の責任を取るということは、人のせいに出来ません。
最初は辛さから目を背けるために人のせいにするんことはあると思います。
そうじゃないと、心を保てないこともあるからです。
だけど一旦心が落ち着いたら、しっかりと自分自身の選んだ結果や自分自身の感情を受け入れて、前に踏み出すことが幸せへの第一歩だと考えます。
♦自分を受け入れる自己受容についても記事を書いていますので、ぜひ読んでみてください。
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「人のせいにする人生」をやめるための改善方法
ここまで「人のせいにする人」の原因を私なりにまとめてきました。
そして「人のせいにしてしまう」ことを止めるためには、次のことが必要だと考えます。
- 小さいことから自分で決める練習をする
- 勝ち負けの世界をやめてみる
- 悲劇のヒロインを卒業し、自分自身と向き合い受け入れていく練習をする
1つずつ説明していきますので、ぜひ参考にしてみてください!
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「人のせいにしてしまう」を止める方法➀自分で決めて自分で責任を取る
人のせいにしてしまう原因に、「自分で決めてないから私のせいじゃない!あの人のせいだ!」となってしまうことを書きました。
それを改善するために、私は少しずつ小さなことから「自分で選んで自分で決める」ということをしてみました。
自分で決めたからには、それを選んだ責任は自分にあります。
人のせいには出来ません。
自分で選んで決めて、結果には責任を取るということを練習しました。
以下に実際に自分で決めてきたことをご紹介します。
私が自分で決めたこと | 私が向き合う必要があるもの | ||||||||
離婚 | シングルマザーになるというプレッシャー | ||||||||
実家への居候 | お世話になる中で起こる色々なストレス | ||||||||
心理の勉強をするということ | 金銭面の不安 子供との時間 | ||||||||
仕事の退職 | 無職になる不安 | ||||||||
新しい挑戦 | 出来ないかもしれないという恐れ |
- 今日は何を食べるか
- 残業をするかしないか
- 家事の手を抜くか抜かないか
- 夜更かしするかしないか
- 彼と付き合いを続けるかどうか
- 自分の意見を飲み込むか伝えるか
- 助けを求めるか求めないか
このように小さいことから「自分で決めたんだ」という意識を持って決断する練習をしていきました。
自分で決めたことは、人のせいには出来ません。
責任の所在を明確にする練習をしましょう!
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「人のせいにしてしまう」を止める方法➁勝ち負けの世界をやめてみる
勝ち負けの世界で生きていると、心が休まる暇がありません。
負けられないので、いつも勝てる要素を探して戦闘態勢でいることになります。
アスリートならともかく、職場・家庭・学校・友人などの人間関係で「勝ち負け」で争うよりも、共に成長できた方がいいと思いませんか?
私も無意識に勝ち負けにこだわってきましたが、特に何のメリットもないということに気付きました!
私が実際に勝ち負けの世界から降りて人間関係が穏やかになった事例は以下です。
- 離婚するまえに「あなたが悪い」「お前が悪い」という勝ち負けの喧嘩をよくしていたが、「あなたはそう思うのですね」という考え方にシフトしたことで、勝ち負けではなく単なる価値観の違いと捉えることができた。
- 子供が文句を言ってきた時、負けたくなくて正当な理由を付けて説教をしていたが、娘の感情や娘の世界に思いを巡らすことで、素直に謝る事ができた。
- 親に対しては特に負けたくなくて「自分の考えが正しい!」という主張をしがちだったが、「親の価値観はそうなんだな」と、勝ち負けではなく相手を尊重できるようになった。
人間関係だけでなく仕事や学業などの出来不出来も、上を見ても下を見てもきりがありません。
仕事や学業で、今よりもっと良い成績を取りたいと頑張ることは素晴らしいことだと思いますが、人間そのものの価値はみんな同じだと思います。
「人生が波乱になった方が負け」とか「順風満帆だから勝ち」とかありません(笑)
以前「負け組・勝ち組」とかいう言葉がありましたが、その意味も分かりませんね!
自分の人生を受け入れて自分なりに四苦八苦しながら生きる人生、より良い人生やより楽しい人生を求める人生、穏やかに生きる人生、人それぞれ。
同じ時代を生きる人間同士、勝ち負けの意識から卒業して、お互いを尊重し合える世界に生きられたら「人のせいにする」ということもなくなるのではないかと考えます。
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「人のせいにしてしまう」を止める方法➂悲劇のヒロインを卒業し、自分自身と向き合い、受け入れる
深く傷ついた時、落ち込んだり人を恨んだりする時期もあると思います。
そういう時期は思いきり恨んだり落ち込んだり、人に助けてもらうことも必要です。
それがないと人間は生きていけないんじゃないかと思います。
(恨んでいるなら相手にぶつけろということではなく、そういう時期は必要ということです)
少し落ち着いてきたら自分自身と向き合い、自分の感情や思いを受け入れてあげることも大切だと考えます。
私が離婚して落ち込んだ時は、本当に自分自身も相手も恨み倒しました。落ち着いてから自分と話し合ったのが以下になります。
- どんなことが悲しかったのか
- どう扱われたことが悔しかったのか
- 何が一番つらいのか
- 自分はどうしたかったのか
- 反省点があるとしたらどこなのか
- 自分自身のどんなところに問題があったのか
- 今後はどうしていきたいのか
- うつになって働けなくなって、お金を稼げなくなって捨てられた気がして悲しかった。本当は守って欲しかった
- 最後はモラハラ状態になって、上から目線で見下されたような状態だったことが悔しかった
- 子供を傷付けてしまったことがすごく辛い
- 夫婦だから助け合って、この困難を乗り越えたかった
- お互いに依存心が強かったのが反省点だった。私も依存してしまっていたな…。
- 何でも自分で頑張ろうとしてパンクして鬱になってしまった。依存してしまった。相手を自由にさせてあげることができなかったことが反省点だな…。
- 今後は自律して、まずは体調を整えて子供と笑って生きて生きたい
認めたくないけど、自分の弱いところもあったし、改善する点もあった、惨めな思いもあるし、悔しい思いもあった。
全て認めたくないし受け入れたくない…でもこれが現実であり受け入れないと前に進めないと思いました。
受け入れないまま前に進んでも、きっと同じことを繰り返してしまっていたでしょう。
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まとめ
人間は悩み苦しんだ時、自分自身の心を守るために、無意識ではありながらも他人を否定してしまう時があります。
ですが、そのままではまた同じことを繰り返して悩み苦しむこともあります。
今日ご紹介した心の仕組みを知り、一つ一つ少しずつクリアして自分と仲良くなるために勇気を持つことで、今までよりずっと成長した自分に出会えるかもしれません。
もし、一人で解決できない時は的確なアドバイスをしてくれる人に相談するのが一番です。
この記事で紹介したような現実に悩まされていて、解決方法が見つからない状況であるなら、きっとお力になれると思いますので、お気軽にご相談ください。
3日間お悩みを聞かせて頂き、根本原因を見付けます 恋愛や人間関係、心のお悩みが解決に向かうようにお話を聞きます
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