生きづらさを感じてカウンセリングを受けると、必ずと言って良いほど親との関係や成育歴などを聞かれます。
私自身もカウンセラーとしてクライエントさんに関わる時、お悩みの根本を知るために育った環境を質問させて頂くことが多いです。
私の両親は私に暴力をふるうでもなく、暴言を吐くわけでもなく、特に何の問題もないと思っていたのですが、私の長年の生きづらさにはやはり育った環境が関係していました。
普通だと思っていた親との関係が、自分の生き方を作っているなんて思ってもいませんでした。
実は親も無意識にコントロールしてしまい、私も知らず知らずにコントロールを受けていたのです。
自分が親になった今、子供の育て方を考えた時「これを知っていて良かったー!」と本気で思っています。
「私の親は優しかったけど…?」という方も、「私は子供をコントロールなんかしてません!」という方も、参考程度にぜひ読み進めて頂けたらと思います!
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親が行うコントロールとは?
親が子供に伝えることは、子供に様々な価値観や信念を与えます。
子供のためを思って伝えているつもりでも、無意識に親自身のための都合で強いメッセージを伝えることは、コントロールになる可能性があります。
言葉だけではなく、態度や表情などで与える反応も、子供にとっては強いメッセージとして伝わります。
大切なことを伝えているのか、単にコントロールしてしまっているだけなのか、それは以下のような理由によりはっきりするかもしれません。
- 子供のためになるものなのか
- 親の価値観や都合によるものなのか
上記の二つは、とても曖昧ではありますが中身が全然違います。
私が子供の人生を考えて伝えたいことは、以下のようなことです。
子供の人生を考えて伝えたいことの例
- 約束の大切さを伝える
- 人を思いやる大切さを伝える
- 命の尊さを伝える
- 学ぶことの大切さを伝える
- お金の大切さを伝える
- 環境を守る大切さを伝える
あくまでも私が伝えたいことであって、人それぞれの価値観も関係してくるでしょうから、親の価値観によっても変わってきます。親自身の価値観をじっくり見直すことも大切です。
一番やってはいけないと思うのは、親の強い価値観や都合によりコントロールすることです。
親の都合によるコントロールは以下のようなことではないでしょうか?
親の都合によるコントロールの例
- 子供の成績が悪いと自分が親として恥ずかしいから勉強させる
- 子供の成績が悪いと、将来について不安だから勉強させる
- 子供が挨拶しないと、親として恥ずかしいから挨拶をさせる
- 子供がしっかりしていないと、将来心配だからしっかりさせる
- 子供が友達が作れないと、自分の不安や情けなさが刺激されて友達を作るよう説教する
- 子供が学校に行けないと、自分の劣等感が刺激されるから学校に無理やり行かせる
親自身の劣等感や不安など、一見子供の事を考えている愛情のように見えながら、実は親の思うとおりにするためのコントロールだったり、押し付けだったりします。
こうなると、親の不安や都合のために子供の気持ちは無視してしまうことになり、子供の方は様々な感情を抑圧し、生きづらさを抱えてしまう可能性があります。
次に、私が考えるコントロールの方法を一つずつ見てみましょう!
♦親から受けるストレスについて子供目線から書いてある記事も、ぜひ読んでみて頂けたらと思います。
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親が行うコントロールの方法
「親が子供をコントロールする」というと、どんな親が思い浮かぶでしょうか?
私は「自分の思い通りにならないと、怒って子供を思い通りにしようとする親」だと考えていました。
しかし、それだけではなかったんです。
私が考える親のコントロールの代表的な仕組みは以下です。
- 恐れでコントロールする
- 不安でコントロールする
- 罪悪感でコントロールする
1つずつ見ていきましょう!
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恐れのコントロール
恐れでのコントロールは、とても分かりやすいものです。
親の都合で、自分の思い通りにならないと「怒り」という強いパワーを使って、恐怖で子供をコントロールします。
しつけとして子供を叱ることは必要なこともあるでしょうし、親も人間ですので感情的に怒ってしまう時もあります。
感情的に怒鳴るのは、子育てをしている上では最善ではないと思いますので、後悔した時は私も素直に子供に謝ることに決めています。
度々怒鳴られたりする子供は、常に親の表情や態度や言葉に敏感になります。
怒られないように、親の機嫌を損ねないように、どんどん親の機嫌を取るために頑張るようになってしまいます。
親に見捨てられたら生きていけないと考えますし、親に愛されたいと思っているのが子供です。
安心して生きられるように、親に怒られないように様々な方法を探します。
自分を責める方法かもしれませんし、嘘をつく方法かもしれません。
小さい頃は我慢してしまうかもしれませんが、大人になってからは耐えられないほど苦痛を感じるかもしれません。
いずれにしても、そうなってしまうと子供は親に完全にコントロールされてしまっている状態になり、安心してのびのび育てる環境ではなくなります。
♦育った環境で生きづらさを感じる…ということについて、以下の記事も参考になると思いますので、ぜひ読んでみて下さい!
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不安のコントロール
親が無意識に子供に不安を与えてしまうのが、この不安のコントロールです。
私自身、このコントロールをしてしまっていたことがありますし、私の親も無意識に不安を植え付けてくる人でした。
例えば以下のようなことを子供に言ってしまうことはありませんか?
- ○○しないと失敗しちゃうよ。
- そんなこと言ったら嫌われちゃうよ。
- そんなことしてたら小学生になったら困るよ。
- そんな格好していたら恥ずかしいよ。
- そんなことで泣いていたら馬鹿にされるよ。
- もし○○になったらどうするの?
これは私自身が親に言われてきていたことです。
これでは常に失敗を恐れたり、未来に不安を抱える考え方が癖になってしまいます。
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罪悪感のコントロール
親が子供に罪悪感を持たせてしまうことで、コントロールしてしまうこともあります。
- あなたのために…
- こんなにしたのに…
- せっかく…
そんなふうな言葉を使うと、子供は「親の期待に応えられなくて申し訳ない…」と考えてしまい、罪悪感を持ってしまうことがあります。
私と親の関係での実例は、以下のようなものです。
- お腹が空いていないのに「あなたのためにご飯作ったのに…」と悲しい顔をされる
- 親の体が悪いのに「あなた達のためにお金を稼がなければ…」と頑張ってくれる
- 好みじゃない服を買ってきてくれた時、良い顔をしないと「せっかく買ったのに」
- 「気分じゃない」と外出を断った時、「お前のためにせっかく…」と不機嫌になる
- 注意されて嫌な顔をしたら「お前のために言ってるんだよ…」と残念な顔
上記のように、親にとっては優しさであったとしても、恩を着せられているように感じてしまい、何だか自分が悪い気持ちになって罪悪感を抱えていましたし、お金を使ってもらうことも罪悪感を感じていました。
親が子供のためにしてくれたことは、親の愛情であると感じますし、嬉しいものです。
しかし、子供の反応次第で落ち込んだり不機嫌になったりしていては、愛情の押し付けのような形になってしまいます。
また、親の期待が大きいほど、期待に応えられなかった子供は潜在意識に罪悪感が根付いている可能性があり、とても辛い生き方になるかもしれません。
子供に愛情を向けたい時は、相手の反応を期待しないように、あくまでも「私がやりたくてやっている」という無条件の愛情を向けるのが良さそうです!
♦親にコントロールされて自分の気持ちを押し殺して生きることによって、様々な信念のようなものを持ってしまうことがあります。以下の記事は「役に立たなければいけない」という思い込みを持ってしまったものです。よろしければ読んでみて下さい!
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子供をコントロールすることをやめる方法
知らず知らずに、無意識で我が子をコントロールしてしまっていることに気付いたら、あとはコントロールを手放していくだけです。
コントロールされるというのは、とても心地の悪いものです。
- 自分が感じたとおりに感じてはいけない
- 自分が考えたとおりに行動してはいけない
- 自分を優先してはいけない
そんなふうに自分自身を縛り付けていかなければいけません。
私自身、娘に対して口うるさくいってしまうことがあるのですが、反抗期に入った娘は反抗してきます。
ふと、「私も同じように口うるさく言われたらどう思うだろう?」と考えた時、とてもじゃないけど耐え難いストレスを感じるだろうと思いました(笑)
私が考えて実践している「子供をコントロールするのをやめる方法」は、以下です!
- 子供の人生の邪魔をしない
- 自分の課題には自分で取り組む
- 親の価値観を押し付けない
それぞれ一つずつ詳しく説明していきます!
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子供の人生の邪魔をしない
生まれた時、子供は自分の力だけでは生きていけません。
私達は愛情をもって子供のお世話をして、子供の成長に一喜一憂してきました。
ですが、ある程度子供が成長して自分自身の考えを持った時、少しずつ子供は自分の人生を創っていきます。
しかし、親はいつまでも自分の一部のように感じてしまい、自分と子供の境界線をうまく引けないことがあるのかもしれません。
私も子供との境界線をうまく引けず、余計な干渉ばかりしていました!例えば以下のようなことです。
- 娘のお友達との関係を相談された時、余計なアドバイスをする
- 習い事をしたいと言われた時、いちいち習い事について意見する
- 休みの日の娘の行動について、いつ何をするか聞く
- 子供のお小遣いの使い方について、意見をする
- 寝る時間を心配して、いちいち「いつ寝るの?」と声を掛ける
- 宿題宿題と、うるさい
まるで自分のことにように感じてしまい、子供の言動にアレコレと意見してしまうんです。
子供が相談してきたりアドバイスを求めてきたのならともかく、ただただ口出ししてしまうのは、子供の人生を邪魔しているのと同じです。
これは結局、親自身のモヤモヤを解消して楽になりたいだけなんです。
親は、子供が困った時に相談できる相手であり、安心できる場であるだけでいいんです。
手を貸すことが必要な時は、力いっぱいサポートしてあげたら良いと思います。
子供が失敗するのも迷うのも、世の中で生きていくために必要な学びだということもあります。
私も子供に過度に干渉しないように気を付けています。
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自分の課題には自分で取り組む
自分が不安や劣等感を感じたくなくて、過度に子供に干渉して子供をコントロールしようとする時があります。
- 遅刻なんかさせたら、ダメな親だと思われるかもしれない
- 我が子の成績が悪いなんて、許せない
- 我が子が集団行動が出来ないなんて、私が恥ずかしい
- 受験に失敗するなんて、子供が自信を失うきっかけになるかも…と不安
- お友達があまりいないなんて、このままでは嫌われてしまうのではないか
- 先生に怒られてばかりいるなんて、先生に親としてどう思われているのか…
上記のようなことは、親が子供を心配してはいることは間違いないかもしれませんが、どちらかというと親自身の「母親としてどう思われるだろう」という不安や、親自身の劣等感が刺激されて、子供をコントロールしようとしているのではないかと考えます。
子供に意見しようとした時、一旦立ち止まって「今、私は何が不安なのだろう?どう思って意見したいと思ったのだろう?」ということを、自分に聞いてみることを癖にしてみるのも良いかもしれません。
もちろん、冷静に考えて「これは子供が生きていくために必要なことだ」と思った時は、意見することも必要だと思います。
- 知らない人について行ってはいけないよ
- 人のものを盗むのはいけないことだよ
- 人の迷惑になるような振る舞いは良くないと私は考えているよ
- 夜遅く帰ってくると、何かあったと思って心配だから連絡はして欲しい
- 人に意地悪したら相手はどう思うだろうか
- 自分が手を貸せそうなときは、協力してあげると良いよね
私は、上記のようなことは、理由もつけて伝えたりしています。
ただ伝えるだけで、命令ではありません。
それを聞いて我が子がどう考えるのかは、我が子の自由です。
「これは私の不安を取り除くためのコントロールか」「私の劣等感を感じたくないための意見なのか」ということを、いちいち自分に確かめることにしています。
もしも私自身がただ不安なだけだったり、自分の劣等感を感じたくないだけだったら、内面と向き合い解消していくように心掛けています。
まだまだ不安から意見してしまうことはありますが、心の成長は一歩一歩が大切です。失敗しても次から頑張ればOKです。
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親の価値観を押し付けない
親の価値観とは、「○○するべき」や「○○してはいけない」など、長い人生で身に付けてきた自分だけのルールといったところでしょうか。
もちろん、社会に出るためや人と関わって生きていくためには、必要なルールや価値観もあるでしょう。
問題になるのは、親だけの価値観を子供に押し付けてコントロールしようとしてしまうことです。
ほんの一部ですが、私は以下のような厳しい「べき」や「ねば」を持っていて、子供に自分の価値観を押し付けようと、コントロールしようとしていました。
- 夏休みの宿題は毎日コツコツ取り組むべき
- 休みだからと言って、一日中パジャマだったりゴロゴロしてはいけない
- 集団登校には間に合わせるべき
- 決められたことは何があってもやるべき
- 簡単にあきらめてはいけない
- 「これでいいや」と安心せず、常に向上心を持つべき
- 恐れや不安は克服するべき
小さなことから大きなことまで、私だけの価値観を子供に押し付けていたんです。
私が出来なくて困ったからこそ、我が子には困って欲しくないという気持ちもあります。
しかし、困ったからこそ学べたことであり、子供はまだ何も困っていないんです。
先回りして子供の失敗を回避するのは、子供の学びにはなりません。
子供にとっては鬱陶しいだけで、イライラするだけです。
我が子を立派に…という思いは、親の傲慢であることもあるのかもしれません。
ある程度大きくなってきたら、子供は親の価値観を捨てて自分の価値観を持つために反抗期を迎えます。
ここで反抗できると良いのですが、反抗できない「いい子」は、ただただ親の価値観に縛られて生きづらさを抱えて生きる可能性があるのです。
私はうつになり、死にたくなるほど胸が苦しく、つらい状態の時期もありました。
子供のためを思うなら、親の不要な価値観は押し付けない方がいいと考えています。
「ただ見守る」というのは本当に大変なことで、苦行の様です(笑)
しかし、親は子供が困った時に話を聞いて、全力で寄り添ってあげるだけでいいのかもしれません。
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まとめ
いかがだったでしょうか?
子供を無意識にコントロールしていることを知った時、びっくりし過ぎてしばらく落ち込みました。
しかし自己嫌悪に陥ったり過度に反省する必要はないですので、自分を許してあげてください。
コントロールしてしまう人も、幼少期にコントロールされてきた可能性が高いんです。
気がついたら、その癖を少しずつ手放して解消していくことに意識を向けていきましょう。
私も未だに「やっちゃった…」という時がありますし、謝りたい気持ちでいっぱいになります。
一歩一歩少しずつコントロールを減らすように心掛けて、心を成長させるように自分と向き合って行きましょう!
もしもカウンセリングを受けてみたいと思いながら、ちょっと対面では時間もないし敷居が高い…とお考えの方は、メールや文字のやり取りでの相談を低価格で行っていますので、ぜひご相談ください!
3日間お悩みを聞かせて頂き、根本原因を見付けます 恋愛や人間関係、心のお悩みが解決に向かうようにお話を聞きます
皆さんからのご相談にブログ記事という形で無料でお応えしています。
いただいたご質問やご相談はこのブログにて記事としてお返事させていただきます。
もちろん、個人が特定できるような箇所は加筆修正させていただきますし、事前にこちらから一度ご連絡させていただきますので、ご返信が可能なメールアドレスの入力は忘れずにお願い致します。
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